新卒で就職し、1年と10か月ほど勤めた会社を退職。
前職では、システムエンジニアをやっていましたが、現在は千葉県いすみ市にある農家に住んでおり、敷地内のカフェでお料理をしています。
今回は、なぜ脱サラし、全く違う仕事を選んだのかを振り返ってみました。
会社勤めを辞めることにした理由は主に3つでした。
- やりがいが感じられない時期があったこと
- 体調を崩したこと
- 自分にとっての「仕事」の定義が変わったこと
です。
1. やりがいが感じられない時期があったこと
やりがいが常になかったわけではありません。むしろ、すごく楽しかった時もありましたし、仕事の成果が見えて嬉しかった時もありました。
しかし、私が会社を辞めることを考え出した最初のきっかけは、やりがいが感じられず、「私は何のためにこの会社にいるんだろう?」と自分の存在意義が感じられなくなってしまった時期があったからでした。
その時に、リフレッシュのために週末には好きなこと・やってみたいことをやろう!と思い立ちました。そこで始めたのが、WWOOF(有機農業の旅)です。
WWOOFとは、有機農家を訪れて働く代わりに、農家さんからは食事と寝床、有機農の知識などを提供してもらうという交換の仕組みのことです。お金のやりとりは発生しません。
私は以前から、環境、自然に寄り添ったかたちの農業に興味を持っていたためWWOOFを始めました。
平日は、基本的にプログラムと向き合っていた私にとって、自然と触れることや、新しい場所で新しい人びとと出会うこと、美味しいごはんを食べることは、リフレッシュ以上の意味があり、人生を変えるきっかけになっていました。
WWOOFを通して、パソコンの仕事も面白いけれど、私は人や自然と関わることの方がずっと好きだなと感じました。好きなことを仕事にする道を考え始めたきっかけがWWOOFです。
2. 体調を崩したこと
昨年は一時期、一日中頭痛・めまいがするという症状に日々悩まされていました。
私は元々、頭痛持ちではないため、毎日頭痛・めまいというのは初めてのことでした。
頭痛薬を飲んでも緩和されず、パソコンの画面を見続けると頭痛がひどくなりました。仕事にならないので、脳神経外科を受診したところ、原因は、日頃パソコンやスマホの画面を見すぎていることだと言われました。
体調を崩したときのことについてはこちらの記事に書いています↓
その後、適度に休むことを覚え、質の良い睡眠をしっかりととるようになり、体調を崩すことは無くなりました。
しかし、この経験を機に、「定年退職までパソコン作業中心の仕事をしていたら、身体に悪い気がする。。というよりずっとパソコン仕事なんて嫌だなあ。。パソコン仕事は自分には向いていない気がするな。。」という考えが湧いてきました。
自分にとっての「仕事」の定義が変わった
昨年は、「働く」ことと、「お金」に関する本を多く読みました。
社会人として、お金を稼ぐ・管理するってどういうことなのか、働くってどういうことなのかに興味を持ったからです。
複数の本を読んで、「私はどんな風に生きていきたいのか?何をライフワークとしたいのか?」ということが大きな命題となりました。
会社員をしていた私は、仕事をする一番の理由は、お金を稼ぐためであると思っていました。
生きていくためには金が必要だから、仕事をしなくてはというマインドだったのです。
(自分の仕事はどちらかというと好きではありましたし、楽しい・面白いと思うこともありましたが、「仕事をすることでお金が稼げる」という前提の上での感情でした)
自分がこのようなマインドだと気が付いたきっかけは、本田健さんの『ユダヤ人大富豪の教え 幸せな金持ちになる17の秘訣』を読んだことです。去年読んだ本の中で1、2を争う良かった本です。
生きていくためにはお金が必要であり、そのために仕事がお金を得るための手段の一つであることは間違ってはいないと思います。
しかし、私は、自分が心から愛せることを全力でやって、それを社会に提供することで、人に喜んでもらいたい、私が提供するサービスへの対価としてお金をいただくという形の仕事をしたいと思うようになりました。
仕事の意味は人によって違って良いと思います。
私の場合は、お金を稼ぐために仕事を頑張るのではなく、大好きなこと・自分らしく生きることに集中した結果、ほかの人に喜びを与えることができ、その分のお金をいただくことができるという流れを作りたいと思ったのです。
大好きなことを仕事にする
『ユダヤ人大富豪の教え 幸せな金持ちになる17の秘訣』にこのようなことが書かれています。
「幸せな金持ちになるための秘訣は、自分の大好きなことを仕事にすることだ。(中略)君が洋服を買いに行くとき、洋服をつくるのが大好きでたまらないといった感じで仕事をしている人の店か、イヤイヤやっている人の店か、どっちを選ぶ?」
「もちろん、大好きな人の店でしょうね」
「答えは明らかだろう。人はエネルギッシュに生きている人物に魅了され、心から応援したいと思うものだ。」
ここで湧いてくるのは、自分が「大好きなこと」って何だろうという疑問でした。私には、ずば抜けた才能もないし、のめり込んでいることもありませんでした。
しかし、私が、自分の大好きなことが分からなかったのは、自分を知るという作業を行っていなかったからでした。
私と同じように自分を知らない人は世の中に沢山いると思います。
忙しいと、自分と向き合う時間、自分のやりたいことをやる時間を作ることを忘れてしまいがちです。
自分のことを知るには、とりあえず時間を作って、自分が子供のころ大好きだったことをやってみたり、時間が無いからとあきらめていたことに挑戦してみたり、思いついたことをメモしてみたり、勉強したいことを勉強してみたりと「自分を知る作業」を行う必要があります。
私は、約1年間、会社員をやりながら、自分と向き合う時間を作り、やりたいと思ったことは、できる限りすべてやってみました。
その活動を振り返ってみると、読書、料理、農業に多くの時間を費やしていました。
小さい頃は読書が大好きでしたが、大学受験勉強を機に、隙間時間は勉強に費やすようになり、そのまま大人になるまであまり読まなくなってしまいした。
昨年は、意識的に多くの本を読むようにしました。物語、ビジネス本、実用書など様々なジャンルの本を読んで、自分の考え方や生活も豊かになったと感じます。
料理も小さいころから好きだったことの一つです。母がよく料理教室に一緒に連れて行ってくれていましたし、夕飯づくりの手伝いもしていました。
昨年は、「食べたいものは買うのではなく、自分で作ってみるんだ!」という思いをもって、料理を楽しんでいました。
昼ごはん、夜ごはん、スイーツだけでなく、味噌、キムチ、納豆など、以前はてっきり「買うもの」であると思い込んでいた品を作ることにも挑戦してみました。
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料理が好きであることから転じて、自分が普段食べているものはどこでだれがどのように作っているのだろうか知りたくなり、有機農業をやるようになりました。
週末に有機農家を訪れて、自分の手で作ることの楽しさを知り、農を楽しむ人々と出会いました。家庭菜園も始め、自分で育てた大豆の美味しさに感動しました。
そのようなことをしているうちに、「何かを一から自分の手で作ること」に豊かさ・幸せを感じている自分に気づきました。
「食べ物を自分の手で作ること」が大好きだし、それを人に与えることや、誰かが心を込めて作ったものをいただくことも大好きだと気が付きました。
農と料理を通して「自分の手で作る」ことの魅力にハマってしまい、農と料理に関係することをライフワークにしたい、と感じるようになりました。
私が現在住んでいる&働いているブラウンズフィールドでは、米、小麦、大豆を無農薬、無化学肥料で栽培しています。野菜も少し育てています。
ブラウンズフィールドの日々の食事の中心は米や、畑の恵みから自分たちで作った調味料たちです。
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季節のものから季節の加工品を作り、季節のお料理を提供するブラウンズフィールドでの暮らしは、大変なことも沢山あるけれど、学びが沢山。幸せ。
お客様に美味しいと言ってもらえると最高に嬉しいです。
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ブラウンズフィールドで暮らしや農、マクロビオティックなどについて学びつつ、ブラウンズフィールドを卒業したあと、自分がどうやって生きていくかも考えています。
会社員を辞めるのは、勇気のいることだったし、たくさん悩んだけれど、今大好きな場所で大好きなことを出来ていることがとても幸せです。
ありがたし。
おわり。
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