4日目
朝食は、ロレックスというウガンダ料理を食べました。
チャパティでオムレツと、玉ねぎやキャベツなどの野菜を挟んで丸めたものです。
美味しい。
その後、車で原貫太さんとサイラスの活動地域カラモジャ、ナパクの小学校に向かいました。カラモジャはウガンダにおいて経済的に最も貧しいと言われている地域です。
原貫太さんとサイラスの活動の一つに生理用品プロジェクトがあります。
生理用品プロジェクトでは、生理の時もナプキンが買えず、学校を休まざるを得ない子供たちのために、地元の素材で作れる布ナプキンの支援を行っています。
このプロジェクトはナパクの小学校とは違う小学校で始められましたが、このナパクの小学校でも開始される予定です。
この日、私は女子生徒たちに生理の現状を聞くインタビューをやらせてもらいました。
インタビューで女子生徒たちから聞いたことは私にとって非常に衝撃的なものでした。
彼女たちは、現在生理になると毎回、学校を休んでいます。休まざるを得ないのです。
生理用品は、1パック100円ほどで売られていますが、彼女たちの家庭にはそれを買うお金がありません。生理の時は、ぼろ布などを重ねてしのいでいると言います。
しかし、ぼろ布では十分ではなく、服に血がついてしまうこともあります。
中には、学校まで毎日1時間以上歩いて通っているため、お腹が痛くて学校に行くのがつらいと言っている子もいました。
しかし、彼女たちは生理の時でも学校に通いたいという思いを持っています。
原貫太さんによると、生理で学校のテストを受けられなかったことで進級ができず、学校を退学してしまう生徒もいるそうです。
原貫太さんとサイラスが行っている支援は、地元で手に入る素材で生徒たちと一緒にナプキンを製作するというもので、将来的には自立できることを目指しています。
カラモジャの学校の訪問後、近くの集落を訪問しました。
そこは貧困の現状を知ると同時に、「人々が生きている」ということを強く実感する村でした。
東京に住んでいる私の生活は伝統的なものではありません。
効率や便利さを追求し、多くの既製品に囲まれて生きています。誰かが建てた家に住み、誰かが育て、売った植物や肉を食べ、洗濯は機械に投入すれば自動でやってくれます。
一方で、その村の人々は私よりもずっと、「自分たちの力」で生きているという感じがします。
土で作られた家。狩りに行く男性たち。赤ちゃんの面倒を見る小さな子ども。
私は彼らに比べてお金や便利な道具を持っているかもしれないけれど、彼らは私よりもずっと優れた生活の技術や知恵を持っているに違いないと思いました。
そうはいっても、彼らの生活にはやはり困難が見えます。子供たちのおなかは大きく膨らんでいるし、服を着ていない子や裸足の子もいました。地面は舗装されておらず、家は土と木で出来ていて、雨が降ったら大変なことになりそうです。
外務省の海外安全ページによるとカラモジャでは、家畜強盗のために銃で武装したグループが出没することがあると注意が呼びかけられています。
私達の一時的な訪問で見えた以上の苦難が彼らの生活にはあるでしょう。
その後、カタクウィの小学校を訪問しました。その小学校は、原貫太さんが生理用品プロジェクトを始めた学校です。
そこでは、生理用品プロジェクトの現状などについて、生理用品プロジェクトに参加する子供たち2人と、学校の先生にインタビューを行いました。
先生によると、生理用品プロジェクトが始まってから、より多くの女の子たちが学校に来るようになっています。
しかし、まだ生理用品がすべての女の子たちには行き届いていません。正確な数は先生も把握していませんでしたが100人くらいとのことでした。
原貫太さんは、全員に生理用品が行き届くまで支援を続けると述べていました。
学校訪問を通して、生理用品プロジェクトの必要性を知った一方で、生理用品プロジェクトはどこまで支援をするのか、と疑問に思った部分もあります。
例えば、ナパクの小学校では、徒歩で1時間以上かけて学校に通っており、生理痛が辛いと述べていた子がいました。その子は、生理用品を手に入れただけでは学校に通うことは難しいと思います。
また、貫太さんは全員にナプキンが行き届くまで支援を行うと言っていましたが、生理のときに人によって必要な数も違う。全員に必要な量を行き届けることは簡単なことではないだろうと思います。
ほんの一週間のスタディーツアーに参加しただけでは、現地について少し知ることは出来ても現地の人に必要な支援をすることはほぼ出来ません。
でも、たったの1週間でも現地に行ってみなきゃわからなかったことは、やはり沢山あります。
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